コラム

ミャンマーはどんな国?ミャンマーの国民性・性格・コミュニケーション方法などを解説

外国人

2024/9/29
2024/11/1

ミャンマーは、東南アジアに位置し、豊かな歴史と文化を持つ国です。多民族国家であり伝統的な価値観が根強く残る一方、近年は国際社会との交流が進み、多様な文化やビジネス習慣が見られるようになりました。
温厚で親しみやすい国民性を持ち、家族やコミュニティを大切にする傾向があります。

この記事では、ミャンマー国民の性格やコミュニケーション方法、一緒に働く上でのポイントなどを紹介します。より円滑な雇用関係を築くために活用してみてください。

そもそもミャンマーって、どんな国?

ミャンマーは、東南アジアに位置する国で正式には「ミャンマー連邦共和国」と呼ばれます。首都はネピドーで、最大の都市はヤンゴンです。ミャンマーの面積は日本の約1.8倍で、人口は約5100万人です。

その大部分は仏教徒であり、仏教は国内で非常に重要な役割を果たしています。多民族国家であり、なかでもビルマ族が多数派を占め、国内ではミャンマー語が公用語として使われていますが、それ以外にもさまざまな言語が使用されています。
それでは、ミャンマーの歴史や現在の国内情勢などを詳しくみていきます。

ミャンマーの起源と歴史の背景

長い歴史を持つミャンマーは、かつて「ビルマ」と呼ばれていました。ミャンマーはインドや中国と隣接し、東南アジアにおける重要な位置を占めています。
ミャンマーの起源は古代のパガン王朝に遡ります。 9世紀から13世紀にかけて、パガンは多くの仏教寺院を建設し、文化と政治の中心となりました。
その後、モン族やシャン族の影響を受けつつビルマ族が優勢となり、エーヤワディー川流域に強大な王国を建立しました。

19世紀にはイギリスの植民地となり、1948年に独立しました。 しかし、その後の軍事政権による統治や民主化の試みが続き、現在では政治的、社会的な変革の過程にあります。

ミャンマーの民族と社会

ミャンマーは、多様な民族構成を持つ国です。8つの大きなグループがあり、そのなかに135の民族が存在します。そのなかで最大の民族はビルマ族で、全人口の約70%を保持しています。
ビルマ族は主に中央部のエーヤワディー川流域に存在し、歴史的に政治的・文化的な中心となってきました。
そのほか、シャン族、カチン族、カレン族、モン族などの少数派民族が存在しており、それぞれが独自の言語、文化、伝統を持っています。

それぞれの民族は、主に山岳地帯や国境沿いに住んでおり、各地域に特有の社会構造や生活様式が根付いています。
カチン族は中国、インドとの国境付近の北部山岳地帯に暮らし、独自の伝統と文化を守っています。
また、シャン族は東部のシャン高原に広がる農村地域を基盤としています。最初にミャンマーに住んだ民族であるモン族、カイン州山岳地に住むさまざまな民族が集団となっているカイン族など多様な民族が暮らす国として文化的にも注目されています。

ミャンマーの人々と仏教の関係性

ミャンマーは、人口の約90%が仏教徒であり、特に上座部仏教が信仰されています。その信仰は、ミャンマー人の日常生活、文化、学校そして社会に大きな影響を与えており、精神的な指針としての役割を果たしています。
仏教は、紀元前3世紀ごろにインドからミャンマーに伝えられたとされています。この時期にアショーカ王がインドの仏教を広めようとした影響が大きく、ミャンマーにも仏教徒が増え始めました。
時代が変わっても仏教は国教維持としてされ、11世紀のパガン王朝時代には、大規模な仏教寺院が建設され仏教文化が大いに栄え、その名残は今なお、ミャンマーの観光名所として知られています。

ミャンマーの人々の大半が信仰している上座部仏教は、輪廻転生が永遠に繰り返されることが最大の苦しみと考える人々に対して、その苦しみから解放される方法として「出家して僧侶となり修行する、もしくは仏の道へは入らずも日々、善い行いをする」という二つの道を選択させます。そのため、ミャンマーでは「嘘をつかない」「人に親切にする」といった功徳だけでなく、仏の教えに忠実な僧侶に普段の食事を布施したり、袈裟衣を寄進したりする光景も見られます。

ミャンマーの人々にとって仏教は、生活の中心にある信念です。仏教徒として生きることは、精神成長や道徳的な行動を重んじることを意味し、多くの男性は一度僧侶として修行を経験しています。
仏教の教えは、日常生活や社会、文化に深く根付いており、寄進や子供の成長を祈り、徳を遵守することを重んじているのです。

ミャンマー3つの祝祭日


ミャンマーは、祝祭日も仏教に深く関わっています。現在、ミャンマーで祝われる3つの重要な祝祭日には、ティジャン(水かけ祭り)、カティナ祭り、そしてワソー祭りがあります。
これらの祭りは、現代のミャンマーにおいても、家族やコミュニティが集まり、仏教の教えを再確認する大切な機会となっています。
それでは、ミャンマーで祝われる3つの祝祭日について詳しく見ていきましょう。

ティンジャン(水かけ祭り)

ティンジャン(水かけ祭り)は、ミャンマーで最も重要かつ盛大に祝われる仏教行事の一つで、毎年4月に行われます。この祭りは、ミャンマー暦の新年である4月17日を迎える祭りであると同時に暑季の終わりを告げるものでもあります。ティンジャンは「水を注ぐ」という意味を持ち、ミャンマー全土で盛り上がるイベントです。

ティンジャンの特徴的な習慣は、人々は路上や特設ステージに集まり、水の入ったバケツやホースを手に取ってお互いに水を掛け合います。この水掛けは、1年の悪行を洗い流し、新しい年に向けて身を清めるという仏教的な意味が込められています。そのため、ティンジャンは単なる楽しいイベントというだけでなく、新たなスタートを切るための浄化の儀式とも言えるのです。

ティンジャンは若者から年配の人々までが参加し、4月13日から16日までおこなわれます。特に、ヤンゴンやマンダレーなどの都市部では巨大なステージや音楽が響き渡り、地域全体が水掛けで賑わいます。また、学校もこの時期は休みとなり、多くの家庭や企業が仏教寺院を訪れ、僧侶に食事や寄付を施し、善行を積むという伝統的な慣習も見られます。ミャンマーの社会において、ティンジャンは多くの人々が帰省し、家族と過ごす時期でもあるため、日本のお正月のような役割も果たしています。

現代のミャンマーでは、ティンジャンの伝統は守りつつも、音楽やエンターテインメント要素が加わり、若者たちにとっても魅力的なイベントになっています。

カソン満月

カソン満月は、ミャンマーの仏教行事の一つです。ミャンマー暦の2番目の月である5月をカノン月と言い、カソン満月の日は仏教徒がブッダへの敬意を表し、徳を積む機会として広く祝われます。

カソン満月の主な行事は、菩提樹(ボーヒタ)の水掛けです。ブッダが悟りを開いた場所である菩提樹に水を捧げることで、仏教徒は信仰と敬意を表します。この行為には、暑季の終わりにあたるカソン月に乾燥した菩提樹を潤し、木を守るという自然への感謝の意味も込められています。この日は、寺院や仏塔に多くの人々が訪れ、瞑想や礼拝、布施を施します。ミャンマー全土で、僧侶たちへの寄進や菩提樹への水掛けがおこなわれるほか、地域によっては伝統的な舞踊や音楽の催しもあります。また、カソン満月の日は学校や公共機関も休みとなり、家族でこの仏教行事に参加する姿が多く見受けられます。

カソン満月は、信仰心を再確認し、仏教の教えを深く学ぶ機会として、現代のミャンマーでも広く受け継がれています。

ダディンジュ満月

ダディンジュ満月は、ミャンマーの重要な仏教行事で毎年10月、満月の日におこなわれる祭りです。この祭りは、3か月間の雨安居(うあんご)が明けることを祝います。
雨安居とは、雨期は草木が茂り、昆虫や蛇などの数多くの小動物が活動する時期であり、僧侶たちは外での修行を控えます。その理由は、1か所に定住することで小動物の殺生を防ぐことができるためです。
そのため、仏教徒はこの期間、婚礼や旅行、引っ越しなどを控えます。ダディンジュ満月の日は、ミャンマー暦で雨季の終わりを告げる節目でもあり、多くの仏教徒にとって特別な日となっています。

この日、盛大におこなわれる最も重要な行事の一つが、カティナ布実施です。布施をすることが仏教の教えに従い善行を優先する重要な機会とされています。
また、ダディンジュ満月の前後には、各地で灯籠を灯す風習もあります。人々が希望を込めて祈った灯籠は、ミャンマーの夜空を明るく照らし、特に寺院や仏塔周辺は​​幻想的な景色が広がります。

ダディンジュ満月は、家族や地域の人々が集まり、共に祈り徳を積む時間でもあります。現代のミャンマーでも、この祭りは信仰と伝統を大切にしながら、広く祝われ続けてるのです。

ミャンマーの現状と情勢

ミャンマーは、豊かな歴史と文化を持つ国ですが、政治的な紛争や経済的な困難が続いています。
その理由として、2021年2月に起きた軍事クーデターが国家情勢に大きな影響を与えているのです。このクーデターで民主主義の政府が崩壊し、軍事政権による統治が始まりました。
軍事クーデターは、2020年の総選挙でアウンサンスーチー氏が率いる国民民主連盟(NLD)が大勝したことを受け、軍が選挙の不正を主張したことが引き金となりました。
その主張に対して確認はできず、国軍の主張には疑問が残っています。

経済面でも、クーデターとその後の紛争により大きな打撃を受け、多くの地域では、基礎的な物資の供給が滞り人道的な支援が緊急任務となっています。
同時に新型コロナウイルスのパンデミックが、医療システムの崩壊や経済活動の停滞という深刻な影響を与えており、国家経済復興に対する予想は不透明です。
さらに、圧倒的な力を持っていた軍に対して、対抗してきた民主派に少数民族の武装勢力が加わったことにより、軍の勢力は衰退してきました。
そこで軍は、勢力拡大のため、2024年3月、18歳以上の男性の徴兵制の実施に初めて踏み切りました。
国際社会は、ミャンマーに対する民主主義の圧力を強めていますが、軍事政権の強硬な態度によって和平や民主化の進展は見られていません。

ミャンマー人の性格・国民性とは?

ミャンマーは東南アジアに位置し、豊かな文化と歴史を誇る国です。ミャンマー人の性格や国民性は、長い歴史や仏教の教えに深く影響されています。ミャンマー人は、基本的に家族やコミュニティを大切にする穏やかな人々で、他者への思いやりが強いことで知られています。特に仏教に基づいた寄付の精神や「メッタ」(慈悲)の教えは、彼らの日常生活に深く根付いており、見知らぬ人に対しても親切に接します。ミャンマーの社会では、家族が中心的な役割を果たし、親子や兄弟姉妹の絆が強く、多くの社会的な場面で助け合いが見られます。

ミャンマーは、インドやタイなど周辺国からの文化的影響を受けながらも、自国の伝統を大切にしています。特に、地域社会では長い間続く習慣や価値観が尊重され、年長者に対して礼儀正しく接する文化が根強く残っています。この礼儀を重んじる姿勢は、他のアジア諸国、特に日本の社会とも共通する部分があり、「親日国家」として知られています。ミャンマー人と日本人は似た感覚を持っていることが多く、コミュニケーションにおいても直接的な表現を避け、相手を思いやる間接的な表現を好む傾向があります。

ミャンマーは現在、政治的、経済的な困難に直面していますが、国民は依然として楽観的で、仏教に基づいた「無常」の教えに従い、困難を乗り越える強さを持っています。ミャンマー人はいまの状況を冷静に受け止め、長期的な視点で物事を見守る強さをもっているのです。彼らは、国が変革を迎える中でも、伝統や宗教、家族とのつながりを大切にし続けています。

ミャンマー人の忍耐強さや穏やかさは、東南アジア全体の国民性にも共通する部分が多く、日本を含む他のアジア諸国と友好的な関係を築いてきました。近年、AI技術やインターネットを中心とした産業など、現代的な分野においても国際的な影響を受け、ミャンマーの若者たちは新しい価値観を受け入れつつありますが、根本的な国民性としての穏やかさや家族を大切にする姿勢は、今もなお強く残っています。

ミャンマー人とのコミュニケーション方法

ミャンマー人とのコミュニケーションは、彼らの文化や価値観を理解することが重要です。ミャンマーは多民族国家でありながら、仏教を中心とした共通の価値観が社会全体に深く根付いています。このような理念から、相手を尊重し、礼儀を重んじたコミュニケーションが基本となります。

言語も風習も異なるため、相互理解には工夫が必要です。ミャンマー人は直接的な表現を避け、遠回しな言い方を好むため、日本人が感じる「察する文化」に似た部分もあります。しかし、習慣や敬意の示し方には微妙な違いが存在します。
それでは、ミャンマー人とのコミュニケーションの取り方について詳しく見ていきましょう。

①強い口調で叱らないようにする

ミャンマー人とのコミュニケーションで注意すべき点のひとつ目は、強い口調で叱ることを避けることです。ミャンマーの文化では、仏教の影響から他者に対する思いやりや敬意が重んじられ、穏やかで温厚な態度が推奨されます。したがって、強い言葉や感情的な表現で相手を非難することは相手に対して非常に不快感を与え、信頼関係を損ねる可能性が高くなります。

仕事上のミスや問題が発生した際、日本では指摘を明確にすることが重要とされますが、ミャンマーでは叱責が直接的であるほど、相手に対して強いプレッシャーを与えることになります。特に、公の場や他人の前での叱責はミャンマーの人々にとっては非常に恥ずかしく感じられ、自尊心を傷つけることにつながります。これは、彼らが持つ「面子(めんつ)を守る」という文化的な価値観に深く根差しています。

ミャンマー人の国民性は、他者との調和を重視し、争いや対立を避ける傾向があります。そのため、何か問題が生じた場合でも、相手を叱るのではなく、問題解決に向けた建設的なアプローチを取ることが推奨されます。
個別の場で静かに話し合い、相手の感情に配慮しながら柔らかくアドバイスを伝えることが効果的です。具体的には、「この部分を改善できればもっと良くなりますよ」といったように、ポジティブで具体的な提案をすることで、相手が前向きに改善策を受け入れやすくなります。

さらに、ミャンマー人は礼儀や敬意を非常に重視しますので、叱責をする際も敬意を持って接することが重要です。感情的にではなく、落ち着いたトーンで丁寧に説明し、相手の立場や感情を理解する姿勢を示すことで、相互の信頼関係を維持することができます。長期的な協力関係を築くためには、こうした穏やかなアプローチが非常に有効です。

結果として、強い口調で叱らないことは、ミャンマーの文化を尊重し、相手を思いやる姿勢を示す大切な方法です。丁寧で冷静なコミュニケーションが、より良い人間関係を築くポイントとなるでしょう。

②無理をさせすぎないようにする

ミャンマー人との仕事や日常生活での関わりにおいて、無理をさせすぎないことが大切です。ミャンマーの文化では、他者に対する思いやりや協力の精神が重視されており、個人の限界を尊重する姿勢が求められます。過度なプレッシャーや過剰な期待をかけると、相手にとってストレスや負担が大きくなり、結果的に仕事の質や人間関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。

ミャンマー人は、一般的に真面目で忍耐強い性格を持っているため、仕事や役割に対して責任感を持って取り組みますが、無理をしてしまうことも少なくありません。特に上司や年長者に対して敬意を払う文化が強いため、要求されたことを断るのが難しいと感じることがあります。そのため、無理な仕事量や厳しい納期を課されると、表面的には従っていても、内心では負担を感じている場合が多いです。

そのため、ミャンマー人と仕事をする際は、彼らの体力や精神的な負担を考慮し、無理を強要しないよう心がけることが重要です。タイトなスケジュールや長時間の労働が続く場合、相手に十分な休息を取らせることが大切です。また、仕事の優先順位を明確にし、効率的に進めるためのサポートを提供することも効果的です。こうした配慮により、ミャンマーの労働者は安心して仕事に取り組むことができ、より高いパフォーマンスを発揮することが期待できます。

また、無理をさせないためには、相手の状況を定期的に確認することが大切です。いま厳しい環境下で困難や負担を抱えている場合でも、ミャンマー人はそれを表に出さないでしょう。そのような時は、こちらから積極的に話を聞き、サポートを申し出ることで無理をさせない環境の提供ができます。

③わかりやすい日本語で伝える・話す

ミャンマーから日本に来て働く人々にとって、日本語の習得は大きな壁の一つです。
日本語は、漢字、ひらがな、カタカナという三つの異なる文字体系を持っており、それらを正しく使う必要があります。特に、わたしたちにとって何気ない漢字やひらがなの書き方も、他国の人にとっては非常に難しいと感じます。
特に、日本には地域ごとに独特の方言が存在します。方言が日本語をさらに複雑にし、コミュニケーションを取りにくくしている可能性があります。

ミャンマー人とコミュニケーションをとるためには、わかりやすい日本語を使うことが必須です。
難解な漢字や専門用語、複雑な敬語は極力避け、最低限ひらがなや簡単な表現を使って話すように心がけましょう。また、言葉だけに頼らず、ジェスチャーや図解を用いるなどこちらの気持ちを伝えることで、よりよい関係性の構築につながります。
また、ビジネスの場では敬語や丁寧な日本語の使用が求められることもあり、覚えるまでには時間がかかります。

日本の職場では、先輩や上司からのトップダウン型の指示が一般的ですが、ミャンマーの文化では、間接的な表現や柔らかいコミュニケーションが重視されます。
そのため、ミャンマーの人に対しては、具体的な明確な指示を伝えることが必要です。また、意見やフィードバックを伝える際にも、直接的な表現よりも姿勢、柔らかなアプローチを意識することで、よりスムーズなコミュニケーションがとれるでしょう。

ミャンマー人は日本語が得意?

言語的な背景を考えると、ミャンマー語と日本語には大きな違いがあります。 ミャンマー語は、ラテンや文字漢字ではなく、独自の体系文字を使用しています。
一方、日本語は漢字、ひらがな、カタカナという三つの文字体系を持ち、漢字の使い方や複雑な文法は、世界一の超難度を誇るとも言われています。
さらに、日本語には敬語や丁寧語が多く含まれ、時間や場所、場合などに応じて使い分けるのが慣例となっています。

このような言語的な違いを考えると、ミャンマーの人々が日本語を学ぶ際には多くの困難を伴うことが理解できますが、ミャンマーの人々がどのように日本語を学び、どの程度得意としているのかを詳しく見ていきましょう。

ミャンマーの教育事情

ミャンマーの教育制度は小学校5年間、中学校4年間、高校2年間、そして大学4年間という構成です。義務教育は小学校のみですが、無料で勉強できるため、多くの子どもが小学校に通っています。
しかし、経済的な問題が深刻な影響を与え、全員が中学校や高校、また大学に進学できるわけではありません。家庭の収入によって進学が制限され、特に農村部では教育を受ける機会が限定されている子どもが多いです。
大学進学を果たせるのは比較的裕福な家庭の子どもが多く、全体的な大学進学率は高くありません。政府も教育に対する投資を増やす必要がある一方、経済やインフラの課題にしっかり取り組んでおり、教育環境の改善が急務となっています。

ミャンマーでは、教育の質やアクセスに大きな地域差があり、都市部は多岐にわたる教育を受けられる機会があります。一方、地方では学校の数や教育資源が不足していることが課題となっており、教育における地域格差は
社会人となってから仕事や生活に大きな影響を与えているのです。このような理由から、多くの家が子どもの教育を非常に重要視しており、少しでも良い将来を目指して学ばせたいと願っています。

ミャンマーの教育事情は、決して安定しているとは言えませんが、日本語を学ぶための教育機関や日本語教師が存在しています。
特に、都市部では日本語教育が充実しており、日本語を学ぶ意欲が高い人が多いです。あちこちで仕事や勉強のために日本語を熱心に学ぶ姿がみられます。

日本での支援は広がっている

日本での日本語学習支援体制も充実しています。 文化庁は、地域日本語教育の総合的な体制づくり推進事業として、司令塔となる総合調整会議及び総括コーディネーターの設置や地域日本語教育コーディネーターの配置や育成を補助し、各地域で日本語教室の運営や日本語学校、企業内での日本語研修など、多くの機会が提供されています。
これらを活用しながら、日本語を実際のビジネス環境や日常生活のなかで言語を実践的に学び、より自然な日本語を習得することが可能です。

経済的な困難や社会的な課題も抱えていますが、ミャンマーの人々にとって日本は関心の高い国であり、日本語の習得を目指す人も増加傾向にあります。
日本語の習得は、経済的な安定や職業的な成功を追求するための重要なステップとされており、努力と適切なサポートがあれば、日本語を習得することは十分に可能です。

まとめ


今回は、ミャンマーの国民性・性格・コミュニケーション方法などについて解説してきました。ミャンマーは東南アジアに位置し、豊かな歴史と文化を持つ国です。 特に、仏教徒が多く、家族やコミュニティを非常に大切にし、礼儀や習慣を重んじる文化が根付いています。このため、ミャンマー人を日本の企業で雇用する際には、文化的な違いを理解することが重要です。
どこまで、企業が理解できるかという点がカギとなります。ミャンマーの人々は一般的に家族愛が強く勤勉で、仏教の教えに基づいた価値観を持っています。日本でミャンマー人を雇用する際には、彼らの文化的背景を尊重し、適切なコミュニケーションを心がけましょう。
強い口調で叱らず、無理な要求や労働をせず、明確でわかりやすい指示を心がけ、言語の壁を越えたサポートをしていきましょう。彼らの文化や価値観を冷静に見極め、適切なサポートと配慮を行えば良好な職場環境を築くことが可能です。

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