コラム

【2024年最新版】ミャンマーの現状と治安は?危険なスポットなども紹介

ミャンマー

2024/10/29
2024/11/2

人手不足が深刻化する企業は、特定技能外国人や技能実習生の受け入れを進めています。その際、近年受け入れ人数が増加中のミャンマー人を、登録支援機関から紹介されるケースが増えています。

ミャンマーは、2021年のクーデターがまだ記憶に新しいかもしれません。「情勢は大丈夫なのか」「受け入れすぐに帰国することにならないか」と不安を感じる企業も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、ミャンマーの治安について解説します。ミャンマー人を受け入れるときの参考にしてください。

ミャンマーの現状と治安は?

ミャンマーでは、2021年2月に軍事クーデターがありました。クーデター以降のミャンマーは、非常に不安定な状況が続きます。
現在もミャンマー軍と民主派勢力が戦闘し、各地で爆発事件が発生しています。これを踏まえると、ミャンマーの治安は決していいとは言えません。

外務省の危険情報では、ミャンマー全土に次の危険レベルを発表中です。

危険レベル2 危険レベル3
不要不急の渡航中止 渡航中止勧告

(引用元:外務省海外安全ホームページ「ミャンマー危険・スポット・広域情報」)

ミャンマーの最大都市であるヤンゴンや首都のネピドーは、比較的穏やかなものの、デモが多発しています。巻き込まれないよう注意しなくてはなりません。

昼間と夜間の治安に違いはある?

ミャンマーでは、昼間と夜間の治安に次の違いがあります。

昼間 夜間
  • 観光客向けエリアや公共の場では、窃盗や軽犯罪の発生率が低い
  • 市場のある通りに活気が溢れている
  • ヤンゴンやマンダレーなどの主要都市は、警察やセキュリティの存在が目立つ
  • 観光客に対する犯罪は少ない
  • 夜間になると治安が悪化
  • ヤンゴンなどの都市と一部地域で深夜の外出は控えることを推奨
  • 特定の地域では1時から3時まで夜間外出禁止令が発令
  • 夜間になるとセキュリティチェックや検問が強化

ミャンマーで治安が悪いエリア・知っておくべき危険地域

ミャンマーで特に治安の悪い地域は、次のとおりです。

  • カチン州
  • ラカイン州北部
  • シャン州外務省では、危険レベル3の「渡航中止勧告」を発表しています。

上記の地域に立ち入ることは避けるべきです。各地域の情勢を解説します。

カチン州: 渡航には特に注意が必要

カチン州の治安は、2024年現在非常に不安定です。カチン独立軍とミャンマー軍との間で激しい武力衝突が多発し、空爆や地雷が確認されています。

軍事クーデター以降、住民は長期間にわたり避難している状況です。主要な戦闘地域となる街では、民間人への被害も深刻化しています。

現地の情勢を踏まえると、渡航には特に注意が必要です。外国人に対しては、不要不急の訪問を避けるよう勧告しています。

ラカイン州北部: 続く国軍との戦闘

ラカイン州北部は戦闘が続き、2024年はさらなる治安の悪化が報告されています。

この地域では、ミャンマー軍とアラカン軍との間で激しい戦闘が続き、多くの民間人が巻き込まれています。特に、2023年11月に戦闘が激化し、ラカイン州では約31万人が避難を余儀なくされました。

家や学校、病院などの施設は破壊され、住民は食料や医療支援を受けられていません。また、インターネットや通信サービスが遮断され、人道支援へのアクセスも制限されています。

さらに、ミャンマー軍とアラカン軍の両者が、住民に対し強制的な徴兵や攻撃をおこない対立をあおっています。ラカイン州北部も治安が悪化しているため、不要不急の訪問は避けましょう。

シャン州の一部地域: 安全性への懸念

シャン州の一部では、ミャンマー軍と複数の民族武装勢力間で激しい戦闘が続いています。2023年後半には、「1027作戦」と呼ばれる抵抗運動が激化され、多くの軍事基地や町が武装勢力により占拠されています。

戦闘の激化により、空港や主要道路が閉鎖し、一部の街で移動や輸送が困難になりました。シャン州への訪問は非常に危険であり、各国政府で不要不急の訪問を避けるよう勧告しています。

ミャンマーで観光客が注意すべき犯罪と対策

ミャンマーでは、観光客を狙う犯罪が多いです。犯罪の詳細や対策について紹介します。

スリやひったくり

ミャンマーでは、観光客を狙ったスリやひったくりが多発しています。特に、ヤンゴンやマンダレーの混雑した市場や観光スポットにて報告されています。

スリやひったくりの対策方法を下表にまとめました。参考にしてください。

対策 具体例
貴重品を目立たせない
  • 高価な時計やカメラ、現金を外から見える場所に置かない
  • バッグやリュックは前に抱える
ホテルのセーフティーボックスを利用
  • パスポートや多額の現金、貴重品はホテルのセーフティーボックスに預ける
小額の現金を持ち歩く
  • 大きな金額を一度に持ち歩かない
  • 複数の場所に分けて保管
  • バッグの内部に隠れる小さなポーチに入れる
交通機関利用時の注意
  • 混雑したバスや電車内ではポケットやバッグのファスナーをしっかり閉める
人通りの少ない場所を避ける
  • 繁華街や人の多い場所を利用
  • 暗い路地や孤立した場所を避ける
  • タクシーやホテルの送迎サービスを利用する

ぼったくり

ミャンマーでは、観光客を狙ったぼったくり被害も報告されています。特にぼったくり被害に遭いやすいのは、次の事例です。
対策方法も合わせて下表にまとめました。参考にしてください。

被害に遭いやすい場所 被害 対策
タクシー ドライバーがメーターを使わず、観光客に不当に高い料金を請求
  • 乗車前の料金交渉とメーターの使用を依頼
  • 地元の配車アプリを使用
市場・露天 市場や露店で商品を通常価格よりも高値で販売
  • 現地の相場を調査
  • 相場と離れている場合は価格交渉
ツアー 観光客をターゲットにしたツアー会社が通常よりも高値を請求
  • 評判の良い旅行会社やガイドを選定
  • オンラインでのレビューや口コミを事前に確認
飲食店 メニューにない「追加料金」や「観光客料金」を請求
  • メニューに価格が明記されているかを確認
  • 不明瞭な場合は事前に料金を確認

詐欺

ミャンマーでは、観光客を狙った詐欺被害も増えています。詐欺の事例と対策方法をまとめました。参考にしてください。

詐欺の種類 被害 対策
偽ガイドや偽ツアー会社 街中で声をかけてくるガイドやツアー会社が、観光スポットに連れて行かずにお金だけをだまし取る
  • 観光ガイドやツアーを予約する場合は、評判の良い旅行会社を利用
  • 事前にオンラインのレビューや口コミを確認
偽の宝石や骨董品販売 偽物の宝石や骨董品を売りつけられる
  • 信頼できる専門店で購入
  • 商品に対する証明書を確認
偽の募金活動 子どもや貧しい人々への募金を求める詐欺グループがいる

実際には募金せずグループの利益になる

  • 募金したい場合は、正式な団体を通じて支援
両替詐欺 非公式な両替商が不利なレートを提示したり、金額をごまかしたりする
  • 銀行や信頼できる場所で両替
  • 受け取った金額をその場で確認

ミャンマーで安全に過ごすための防犯対策

ミャンマーで安全に過ごすための防犯対策をまとめました。

夜間の行動を制限する

ミャンマーでは、夜間の外出を避けるのが無難です。昼間は安全な地域でも、夜間には犯罪が多発しています。

どうしても外出が必要な場合は、配車アプリの使用を推奨します。また、夜間に人の少ない場所や貧困地域へ立ち寄るのは避けましょう。

貴重品の管理方法

日本では、貴重品を他人から見えるところに置いたり、カバンの外ポケットへ入れたりするかもしれません。

ミャンマーは、スリや盗難被害が多いため、ホテルのセーフティボックスへ預けたほうが安心です。

他にも、カバンを体の前で抱えて持ち、ホテルの部屋に貴重品を置いたままにするのも避けてください。

デモや集会に近づかない

ミャンマーでは、デモや集会が多発しているため、街中で見かける機会があるかもしれません。その際は、すみやかにその場から離れてください。

見学したり撮影したりは絶対にやめましょう。デモに巻き込まれて亡くなった観光客もいます。

最新の治安情報の入手する

ミャンマーの情勢は日々変化しています。外務省、在ミャンマー日本大使館が発表する情報の頻繁なチェックが求められます。可能であれば、現地のニュースも確認しましょう。最新の状況や今後の変動を予測できるため、危険を回避できます。

ミャンマーで犯罪被害にあった場合の連絡先はある?

ミャンマーへ渡航して犯罪や被害にあったときの連絡先を紹介します。企業のなかには、現地へ行って採用面接を実施するところもあります。

その際の参考にしてください。

緊急の通報先

日本のように警察や消防につながる緊急の番号は、次のとおりです。

警察 消防 救急
※つながらないことが多い
199 191 192

命に関わる緊急事態の場合は、これらの番号に電話します。窓口は、英語の対応です。盗難などの命に関わる被害でないときは、警察署へ行き、被害届を出します。

在ミャンマー日本大使館の連絡先

「パスポートの紛失」「現金を盗まれて帰れない」という場合は、在ミャンマー日本大使館へ相談しましょう。
連絡先は次のとおりです。

所在地 No. 100 Natmauk Road, Bahan Township, Yangon, Myanmar
電話 +95-(0)1-549644~8
営業時間 月曜日〜金曜日 8:30〜17:15
公式ホームページ https://www.mm.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

緊急の場合は、24時間対応しています。

ミャンマー人の受け入れは@カイゴ

本記事で解説した情勢を踏まえると「ミャンマー人を受け入れて大丈夫なのだろうか」と不安に感じるかもしれません。
政治は不安定な状況ですが、ミャンマー人の国民性は仏教に基づいた慈悲の精神が深く根付いています。他人に親切であり、皆んなで協力しながら物事を乗り越える姿勢が特徴的です。また、礼儀を大切にする文化も、彼らのなかに浸透しています。

これらの要素は日本人と親和性が高く、現在日本のさまざまな業種でミャンマー人が活躍しています。
ただ、すべてのミャンマー人が信頼できるわけではありません。そこで、@カイゴをはじめとする、登録支援機関の力を借りながらミャンマー人の採用を進めることをおすすめします。

@カイゴでは、人手が不足する介護や福祉の現場に、外国人労働者を受け入れる支援を提供しています。現地で面談と研修を実施したうえで、信頼できる人材だけを紹介しています。
人材紹介、受け入れ後の人材管理、困りごとの対応まで、一気通貫した支援が可能です。ミャンマー人をはじめとする外国人の受け入れを進めたい場合は、お気軽にご相談ください。

@カイゴへのお問い合わせはこちらから

まとめ

ミャンマーでは、社会情勢において、まだ不安定な状況が続いています。それにより失業者も多く、ミャンマーの若者のなかでは、海外へ仕事を求める動きが加速しています。

信頼できるミャンマー人を企業に受け入れ、人手を補いたい場合は、登録支援機関の力を借りながら人材を探してみてください。また、採用活動で現地を訪問する際は、危険地区への渡航を避け、十分に注意を払いながら滞在してください。

貴社のニーズに合わせ、
最適な人材をご紹介いたします。

まずばお気軽にお問い合わせください。